世界に先駆けて開幕した台湾プロ野球。桃園市政府は行動で楽天モンキーズを応援するだけではない。桃園市鄭文燦市長は1日アメリカ在台協会クリステンセン(William Brent Christensen)処長と桃園国際野球場でアメリカ籍の投手を労い、ツイッターの英語ライブに飛び入り参加もした。
アメリカでは新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化している。鄭市長とクリステンセン処長は球場で楽天モンキーズの米人投手2名の台湾での生活、アメリカの家族について話を聞いた。米国務省は既に渡航警告を発令し、台湾在住の米人に帰国するよう促しているが、台湾は6日連続感染者が出ておらず、2人とも台湾の方が安全と考え残る決意をした。市長ら2人は選手控室も訪れ、楽天モンキーズの選手たちを激励、今年の「四連覇」達成を祈願した。
台湾は感染状況をうまくコントロールできており、球場の防疫対策は特に厳重である。鄭市長によると、観客が入れないシーズン期間中も選手団の検温や健康管理を厳格に実施し、試合はELEVEN SPORTSやツイッターの中継を通してお茶の間で観戦が可能だ。英語での放送もしており、米国の野球ファンをはじめ全世界が台湾プロ野球を同時に応援することが出来る。
楽天モンキーズは、観客席に桃園の企業祥儀機器人夢工場の「新10番選手」(ファンの背番号)ロボットを設置し、ロボット応援団とファン看板で場を盛り上げ、観戦の面白みを演出している。鄭市長とクリステンセン処長は「新10番選手」になって観客席から観戦しつつ、「乖乖」(スナックの商品名)をロボットに食べさせようとするなど、ほほえましい場面もあった。楽天モンキーズの投手コーチ林英傑はちょうどクリステンセン処長(酈英傑)と中国語名が同じで、市政府と球団は「英傑から英傑へエールを」という看板を作成し台米の野球交流を象徴させた。
クリステンセン処長は、台湾はじめ世界各国が新型コロナの影響を受ける中で、台湾のプロ野球は世界のメディアから注目を集め、何百万もの野球ファンが台湾の素晴らしい試合を観戦している、台湾は新型コロナウイルスの防疫対策が優秀で、世界に「台湾モデル(Taiwan model)」を打ち出し、そのおかげで世界中の野球ファンが台湾の試合を楽しむことが出来ると述べた。
クリステンセン処長はまた、アメリカのメジャーリーグは今年開幕を見合わせたが、今日は球場で楽天モンキーズ、台湾プロ野球の為に応援が出来て非常に光栄だ、台湾プロ野球はこの「非常事態」時の唯一の選択肢だと述べた。
桃園市政府秘書処処長顔子傑は、楽天モンキーズと中信兄弟の試合に当たって、楽天モンキーズから鄭市長とクリステンセン処長に招待があり、開戦前に録画方式で始球し、ネットの英語中継で全世界の野球ファンともつながったと述べた。
出席者は、桃園市長鄭文燦、秘書処処長顔子傑、新聞処処長詹賀舜、体育局局長莊佳佳、楽天モンキーズ社長劉玠廷、同社長川田喜則、副社長浦韋青、投手コーチ林英傑、先発投手ライアン・カーペンター(Ryan Carpenter)、ジャスティン・ニコリノ(Justin Nicolino)。アメリカ在台協会からは処長ウィリアム・ブレント・クリステンセン(William Brent Christensen)、スポークスパーソンアマンダ・マンサー(Amanda Mansour)。